フォントのブランディング

ブランディングにおいてフォントの選択は日に日に高まっています。 昔から企業のロゴに使用することはありましたが、企業がオリジナルのフォント制作も増えています。また近年は都市や地域のオリジナルフォントも作られるようになり、ブランディングにおけるフォントの価値は広がり続けていると言えます。

企業ロゴにおけるフォント
ロゴにおけるフォントの使用 トヨタはヘルベチカ、ルイヴィトンはフーツラといった有名なフォントをロゴに使用しています。
フーツラやヘルベチカは歴史のある完成度の高いフォントのため多くの会社で使用されているようです。 このあたりは書体デザイナーの小林 章さんの書籍で多くの事例が実に細かく分析されていて一度は読んでおきたい本です。


日本語の企業ロゴに関しては、フォントをそのまま使用するという例はあまり聞くことがありません。有名なところでは無印良品がモリサワフォントの ゴシックMB101の使用がありますが多くの企業がオリジナルのロゴとなっています。
有名な企業の多くが英語を使用するようになるということもありますが、ライセンスの兼ね合いで商標登録ができないということも影響しているかもしれません。
また、文字の形状の影響で読むことを目的とした日本語フォントの場合ロゴに見えにくいという傾向があります。ことため一目見てロゴとわかるようなくせをつける方が認知してもらいやすくなると言えるでしょう。


オリジナルの企業フォント 大企業ともなるとオリジナルのフォントをも制作しているケースがあります。
GoogleのRobotやYahooのYahoo Font、SamsungはSamsungOneなどは広告などではこれらの専用フォントを使用するようです。
日本ではAXIS社が自社で発行する雑誌『AXIS』で使用するオリジナルのAXISフォントというものがあり非常に有名です。文字数の多い日本語でオリジナルフォントを開発することは時間とコストがかかるため、発表当時はインパクトがあり、今も人気のあるフォントです。

コーポレートフォントの利点としてはフォント名に社名が付いていると社員が使いやすいということが上がると思います。人数の多くなれば全ての社員の方が指定フォント名を覚えるのは難しいでしょう。しかし自分の会社の名前であれば迷わずに探し出せると思います。
また、専用のフォントを使用することで企業の持つスタイルや戦略といったアイデンティティの共有にもつながり、社員の一体感作りにも効果が生まれると考えられます。

地域のオリジナルフォントでブランディング
地域や都市のオリジナルフォント 最近では地域や自治体のオリジナルフォントも生まれてきているようです。 横浜をイメージしたフォント『濱明朝』。

引用:Type Project | 濱明朝

http://typeproject.com/fonts/hamamincho
横浜という港町ならではの水平線や風にはためく旗や錨のイメージを取り入れているようで英数字には特徴的なデザインが多く見られます。
町ごとに統一されたフォントが使用されていると観光する時の体験もよりその町に入り込むことができ、思い出に残りそうです。

横浜は他にも『イマジン・ヨコハマ』というフリーフォントがあり以前は横浜市のサイトからもダウンロードできました。横浜は明治大正のレトロモダンなイメージや港のイメージなどがありデザイナーのインスピレーションが湧くのかもしれません。